高齢者の転倒・転落防止に一役 和歌山の企業が見守りシステム

2015年11月25日産経新聞

 写真処理機器などを製造する「NKワークス」(和歌山市)は、介護現場での高齢者の転倒や転落を防ごうと、画像処理技術を活用した予測型見守りシステム「ネオスケア」を介護施設向けに発売した。県内でも3施設がすでに導入しており、赤外線を活用した24時間態勢の見守りに期待が寄せられている。

 高齢者もその家族も生き生きと過ごせる生活を実現しようと同社が実施している「いきいきらいふプロジェクト」の一環。

 今回発売されたネオスケアは、赤外線を用いたセンサーによる見守りシステム。ベッド周辺の高齢者の動きを赤外線でとらえ、転倒などの異常を発見する。「起き上がる」「立ち上がろうとする」など高齢者それぞれに必要な段階で、離れた場所にいる介護スタッフのモバイル端末に情報が届いてアラームが鳴るため、スタッフはその時点で状況を動画で確認したり、駆けつけるなどの適切な判断ができる。

 従来のセンサーは室内の状況がわからなかったり頻繁にアラームが鳴るなどの問題があったという。ネオスケアは必要でない場合にもその都度スタッフが駆け付ける負担を減らすことにもつながるといい、介護の現場の要望も反映して「ずり落ち」などの動作も識別できるようになった。同社が22施設106人に行った実証実験では転倒や介護スタッフの駆けつけの減少が確認されたという。

 また、検知したデータが残るため、高齢者の睡眠状況や事故原因の把握にも役立てられる。

 今後は、病院や在宅介護向けの商品も発売する予定。同社ロボット事業プロジェクトの野津尚之課長は「高齢化社会に加え、介護の現場は人手不足。機械に任せられる部分は機械化して負担を減らし、人と人のコミュニケーションに集中してもらえれば」と話した。