高齢者見守りサービス開始へ コミュニケーションロボ使い蒲郡市実証実験

2022年10月06日東日新聞


 高齢世帯の孤立を防ぐため、蒲郡市はコミュニケーションロボット「BOCCO emo」(ボッコ・エモ)を使った見守りサービスの実証実験を始める。ロボットを介して高齢者宅とつながり、見守り支援や災害時の安否確認などの有効性を検証する。

 エモは高さ15センチ、幅、奥行きともに9センチ。市からメッセージを送信したり、高齢者からの応答を録音したりできる。中部電力とインターネットイニシアティブ(IIJ)が出資する合同会社ネコリコ(東京・千代田区)が無料で貸し出す。

 エモはインターネット回線が不要で、スマートフォンやパソコン操作もいらないため、シニア世代にも扱いやすい。

 さらに搭載されたセンサーが室内の温度や湿度を感知。エアコンをつけるよう勧めたり、換気を促したりする。5日の会見で鈴木寿明市長は「心温まるようなかわいらしさがある。孤独を癒やしてくれる効果もあるのでは」と感想を話した。

 市は、実験に協力してくれる無料モニターを募集している。貸出期間は12月1日から来年3月末。対象は市内在住の65歳以上(来年3月末時点)で、定員20組。応募者多数の場合は、1人暮らしや高齢者のみの世帯を優先する。

 市役所などで配布している申し込み用紙に必要事項を記入し、市長寿課へ提出する。25日まで。